— ラガード研究所-資料室-

惑星(planet)=放浪者?

海外の旅行ガイドブックで、Lonely planetという本がある。
この英語の意味を、孤独な惑星=地球=人が住むたった一つの星 という意味だと思っていたのだが、「宇宙創成」サイモン・シン(新潮文庫)におもしろい文章を見つけた。

まだ、地球が宇宙の中心という考え方だった頃、規則正しく動く星(恒星)の他に、奇妙な動きをする5つの星があった。
 それが、水星、金星、火星、木星、土星だった。これらを恒星と区別して、「惑星(planet)」とよんだ。
これは、ギリシャ語の「放浪者(プラネーテース)」が語源で、地球から見ると、下の図の上部分のように火星は逆に戻ってまた進み始める。
地球が宇宙の中心だった当時の考え方から見ると、火星は右下の図(b)のような花の形をした公転をすることになる。
実際は地球は太陽の周りを公転しているのでこの動き方(a)はいたって普通の見え方になる。

(a現在 (b)当時の天動説の考え方

見かけ上、火星(惑星)が放浪しているように見えるなんて気づきませんでした。
Lonely planetとは孤独な放浪者という意味でしょうか?
よくよく考えたら日本語でも惑星(まどうほし)になっている!びっくりした。

惑星という名は、天動説の名残の言葉だったのか。

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