— ラガード研究所-資料室-

ブリコラージュinタイ

最近気になる考え方に、[ブリコラージュ]という考え方があります。

ブリコラージュ(Bricolage)は、「寄せ集めて自分で作る」「ものを自分で修繕する」こと。「器用仕事」とも訳される。元来はフランス語で、「繕う」「ごまかす」を意味するフランス語の動詞 “bricoler” に由来する。

この考え方は、例えば山で遭難した時、リュックの中にあるものだけで、雨風をしのぐ為の道具を作ったり、鉛筆を束にして松明を作ったりするなどの、限られた材料の中で工夫して物を作り出す方法に似ています。

今年タイでは、洪水に見舞われ辺り一面が水浸しになりました。そこで、タイの人たちは、限られた材料を使って下の写真のような道具を作り出しました。

ショッピングカートを通路として利用

写真をアップにして見ると、とてもよく出来ています。車輪の歯車部分はとてもおもしろいです。

前は、舟の部品?真ん中はドラム缶?後ろは発電機でしょうか。なぜかこれを見るとわくわくとしてきます。

浮き輪

お風呂で使う椅子をサンダルとして利用。

このブリコラージュという考え方は、エンジニアや職人という意味の反対の考え方として用いられます。

普通ものを作る場合、設計図を作ってそれに一番合う材料を選定して組み立てていきますが、このブリコラージュの場合はとりあえずいまあるもので組み合わせたり、作り出していきます。

この考え方が好きな理由は、とてもわくわくするからです。誰でも参加型、難しいルールがありません。

この考え方で作られているものに、韓国李朝のチョガッポなどが当てはまりそうです。

「刺繍ポジャギとチョガッポ展」9月3日(土)~11月6日(日)

http://ton-bo.boo.jp/junk/blog/2011/09/17/「刺繍ポジャギとチョガッポ展」9月3日土~11月6日/

ブリコラージュ(Bricolage)という手法

http://ton-bo.boo.jp/junk/blog/2011/01/31/ブリコラージュ(bricolage)という手法/

アイデアが閃く環境って?

http://ton-bo.boo.jp/junk/blog/2010/03/19/アイデアが閃く環境って/

2 comments
  1. Shima Tomo says: 2011年12月10日9:19 PM

    初めてコメントします。京都で鉱物のキャンドルを買って、nuriさんのHPからこちらに来ました。わたしも「ブリコラージュ」という言葉が気になっている今日このごろです。写真を撮っているのですが、最近の作品は、コレの流れだな、私の中にもレヴィストロースのいうところの野生の知性があるのかも、と、ひとり考えていると、この記事でした。
    椅子下駄が色っぽいですね。花魁みたい。こういう困ったときのアイデアは秀逸ですね。

  2. 淡嶋 says: 2011年12月11日10:44 PM

    コメントありがとうございます。
    レヴィストロースは、人間が元来持っている普通の能力と言っています。そこにこの考え方の魅力を感じます。
    もしよろしければ、写真のサイトなどありましたら教えてください。

    最後の写真本当に花魁みたいですね。もうそれにしか見えません。

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