— ラガード研究所-資料室-

石の先生 小滝篤夫(Kotaki Atsuo) 博士のご紹介です。

小滝博士とは、Lagado研究所の星の先生である玉澤春史さんからのご紹介でお会いする事ができました。
普段から、石の事をもっと知りたいなあと思っていた私にとって、とても嬉しい出会いでした。

鴨川三角州に降りて、ご一緒に石ころの観察をしたのですが、いつも見ている石なのに新しい発見が目白押しの時間でした。
身近にあるもの、当たり前の事象が、時間の単位を10年、100年という単位から1000万年、1億年と単位を変える事によって大変違った世界に見える事を知りました。

ぜひ、この機会にお気に入りの石ころを博士と探して、さらに京都の地形や地面の歴史などを知ってみてはいかがでしょうか?
身近な石を見つけてハンマーで割ったりしてそこに見えた世界を、博士と一緒に冒険しましょう。

20130326
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小滝篤夫(Kotaki Atsuo) 博士(理学)
1948年 京都府生まれ

京都府立大学生命環境学部非常勤講師、府立福知山高校非常勤講師
福知山市文化財保護議会委員、京丹後市史編集委員会
自然 地理部員 京丹後市ジオパークネットワーク推進会委員
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地質に興味を持ったきっかけを教えてください
子どもの頃、野山で遊びまわったことが原点でしょう。いつも生活の中に石や土がありました。それと、中学・高校の授業で歴史が好きだったこともきっかけの一つでしょう。それらが合わさって、自然界の歴史を学びたいという気持ちがわいてきたように思います。

今、どのような地質に関する活動をしておりますか?
ヒトが現れて以後の地質時代の自然環境の歴史に興味を持ち、特に地層の年代をきめる火山灰層の同定の研究をしています。府立大学と府立高校で地学の授業をしています。山陰海岸ジオパークの取組で、京都府最北端にある京丹後市の地質の調査や地質案内をしています。京都府内にある、次世代に残しておきたい地質遺産をリストアップする事業にかかわっています。

今一番興味のある地質のトピックスを教えてください。
自然災害から生命・財産を守るために地質学が貢献できることは何か、ということです。火山灰層や火山灰層が固まった凝灰岩という岩石は、水を含みやすくて、崖崩れや、地すべりを起こしやすいです。それらの分布を調べると、減災に貢献できます。あるいは、火山灰層の年代、広がりや厚さから、火山噴火がいつどんな規模で起こったかがわかり、将来への備えの参考になります。そして、その結果を広く社会へ伝えるアウトリーチの活動によって、地質学の成果が生きたものになります。いろんな機会に地質学の成果を広める活動にかかわりたいと考えています。

Lagadoの授業はどのような形式にしたいでしょうか?
いわゆる講義形式でなく、一緒に探し、考える形にしたいです。私は石に関する知識は一般の方より少しは多く持っているでしょうから、それを皆さん方に提供します。そこから皆さんで自由に感じ、読み取ってください。

お客さまへ一言御願いします。
どんなことでもお気軽にお尋ねください。また、京都盆地のおいたち、などについていろいろな疑問を用意してきていただければ、石や地形を手掛かりに、わかる範囲でお答えしようと思います。

Pangea_animation_03
京都鴨川の石は、2億年前に生まれたものが多いようです。
その頃の地球は、大陸が繋がっているパンゲア大陸という時代でした。

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