— ラガード研究所-資料室-

古い箱を「写す」

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↑右側が時計の針が入っていた古いボロ箱。左側が、その箱の寸法を測り形を写した新しい蝋引き箱です。
古い箱には、セロハンテープの跡が残っていていい味になっています。名付けて十文字の紙箱です。
古い箱の味を見ていくと、案外醤油のシミだったり、手あかだったり、日光の焼けだったりして
立派な塗料を使用いていない事がわかります。日常の出来事が積み重なって、いい味になる。
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↑底の部分 右の十文字箱にはなにやらサインが書かれています。
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建築技法に「写し」というものがある。
それは、昔のものを模写し現代にその形を蘇らさせる事です。
新しいものを生み出せなくても、この作業だけで満足だったりします。

モノを見る時は、「デザイン」があり、その前に「形」があり、その前にそのものの「存在」(なぜそれがここにあるのか?)があると気づかされました。そこを見つけると喜びや楽しみが待っています。

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